日本観光研究学会

学会について

会長挨拶

会長挨拶

第17代会長 下村 彰男(東京大学大学院農学生命科学研究科)

5月の総会、理事会におきまして、2018・2019年度の2ヶ年にわたり会長を務めさせていただくことになりました。理事や事務局の皆様のご協力をいただきながら、この間の学会の運営に尽力させていただく所存でおります。会員の皆様の、ご指導、ご鞭撻、そしてご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
観光は多様な側面を有しており、本学会にも様々な専門、立場の方が参加されています。そうした多くの皆様が、観光が転換期にあると受け止められているのではないでしょうか。「観光まちづくり」という言葉や概念が広まり、観光が単に一産業としてではなく交流型まちづくりの中核として位置づけられつつあること、外国人観光客が急激に増加し地域を支える大きな要素となってきたことのみならず,外国からの観光関連資本が参入し対応が求められていること、その他にも自治体等における観光関連財源のあり方、地域情報の提供や収集の仕組み、あるいはエコツーリズム等新たな旅行概念の出現、災害・復旧時の対応など、これまでの観光のあり方とは大きく異なる状況が生まれてきています。
こうした観光の大きな転換期にあって、観光に関わる学術の分野は、新たな観光のあり方について、その方向性を示していくことが求められます。そして本学会は、会員が1000人を超え、観光の学術分野において主導的な役割が求められるようになってきたと認識しています。これまで以上に、質の高い議論を活発にかつ継続的に交わすとともに、その成果を社会に向けて発信していく必要があります。
しかしながら本学会はまだまだ多くの課題を抱えていると認識しています。審査された論文や客観性のある言説を数多く発表する場の提供強化と同時に、会員の皆様の多様性に配慮した議論の場や形式についても検討してゆかねばなりません。また社会に向けた発信力の強化も重要課題であり、そのためには観光に関わる行政や諸団体、企業などとの交流や連携の促進をはかるとともに、観光分野における本学会の位置づけを高めかつ明確にする方策についても検討する必要があると考えています。そして何より本学会自身の足腰を強化する必要があり、特に若い世代の会員相互の交流やアクティビティの活性化を促進し活動を継承してゆくこと、合わせて世代間交流も促していくことも重要課題と考えています。
今期の2年間では、こうした諸課題の解決に向けた歩を進め、本学会が発展的、継続的に活動してゆくための基盤づくりを進めたいと考えています。もちろん同時に、社会からの要請や期待にも応えてゆかねばなりません。こうした検討につきましては、会員の皆様にもしっかりと情報をお伝えし、ご意見をうかがいながら着実に進めてまいる所存でおります。ご協力をいただきますようよろしくお願いいたします。